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2008年5 月 9日 (金)

コメント

Calros

大学受験の現状に大手予備校は苦慮しているはずです。
1.浪人生の激減
「わざわざ浪人までして入る価値のある大学が減っている」と多くの人が感じていること。
2.国立旧帝大系と早慶上智ICUはともかくGMARCH以下の大規模私大の価値が下がっている。
①レベルが下がっている学生を教育する力がない。
②目的意識の低い 『とりあえず皆が行くから大学へ』という層が主流。
③実は偏差値レベルはその下、専門性が高く職業に直結するコースを持っている小規模大学の価値がすこしづつしられている。
⇒ 大手予備校はこのレベルの大学を滑り止めにした偏差値指導をしないと ビジネスが成り立たない。
3.AO入試も含めた複雑怪奇な入試制度(一部大手予備校が推進した)が予備校業界にとって自らの首を絞めていること。

背景としては
1.少子化のなかで高すぎる大学進学率と多すぎる大学数(日本は700強、UKは約100、オーストラリアは39 USAは約2000 これを見ても戦後USA型を追従したのがわかります。)
2.大学で何を学び、将来何をするのか? というキャリアプランニングの視点が薄く、ひたすら高等教育の大衆化を図ってきたツケ。
3.本質的には中位大規模私大と地方の大学(一部の旧2期校国立大も含め)が危ないという構造的問題。
4.実は大手中学受験塾があおってきた「何が何でも私立中高一貫校」という幻想。成長の遅いオクテの子供たちが
中学受験勉強を強いられ、失敗。挫折感を味わった彼らが高校受験のない中堅一貫進学校に入学。 またそこで上位校並の早いカリキュラムについていけず落ちこぼれる。 最悪のシナリオは中退⇒通信制高校。 そうでなくてもかろうじてその学校で進級。学力不足のため、個別塾へ通って受験。当然ポジティブな視点をもっていないから 目的志向で大学選択をしない層を急速に拡大させていること。

1.2は文部科学省の責任大ですが 実は3は大手中学受験塾とその覇権に屈して自らの主体性を放棄した多くの私立中高一貫校にあります。

経済高度成長期にはそれなりに意味のあった単線型の相対評価(偏差値秩序)を推し進めることをやめ、観点別絶対評価・・・例えば学校ミシュランのようなもの
・・で自らにあった学校選択をさせる流れつくりが必須でしょう、
しかし、これは予備校というビジネスモデルの崩壊を意味するので 予備校自身が改革抵抗勢力になることが予想されますね。

blackcoffee

随分とお詳しいですね。
じっくりと読ませてもらいます。
ありがとうございます。
>予備校というビジネスモデルの崩壊を意味するので 予備校自身が改革抵抗勢力になることが予想されますね。

おもしろい!

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