『最高学府はバカだらけ』の著者でジャーナリストの石渡嶺司さんがビデオニュース・ドットコムのマル激トーク・オン・デマンドにゲスト出演して「大学がおかしい」をテーマにしゃべっています。中央公論2月号でも見かけましたが、ご活躍のようです。
さて、ビデオニュース・オン・デマンドは有料のサイトですが、結構話題の人を登場させてじっくりとしゃべらせているオンライン放送局で、私は最近注目しています。
サービスに入らなくても、概要はテキストになっています。
面白いのは、コメントがかけるところで、今回のトークにもいろいろと興味深いコメントが寄せられています。無責任はコメントもありますが、これだけコメントが寄せられるのは関心の高さでしょうね。(同一人物もあると思いますが)
私が注目したのは現場の高校の先生の声(3年の担任のようです)
高校教師です。この4月から3年生担任です。非常に関心が高いテーマです。現3年生担任に色々話を聞くと、生徒と保護者がいっしょになって学校へクレームをつけるケースが以前より増えたということです。それはAO入試と推薦入試を同時にあるいは次々に出願しようとして校長の推薦書を出して欲しいというのです。これまでの常識はAOや推薦はいわゆる「単願」なので、合格したらそこへ進学するという条件で出願します。ところが大学側が「うちは併願も認めますので両方受けてください」と認めている、と生徒と保護者は主張します。高校では推薦書を出す規準があって、この基準をめぐってトラブルになっています。
現在、感じている問題点としては大学の学部・学科が増えて3年生担任はその情報量についていけない。「自分で調べて必ずキャンパス見学をしなさい」が精一杯。ついでに言い訳をすると高校は「高校入試」と「大学進学」の入り口と出口の両方を担当しており、高校入試も年2回実施、推薦書・調査書の記載(3年担任)、教材研究・補習とその準備、部活動指導、その他教育研究報告など多忙すぎ。
また、生徒の中には大学選びに熱心でAO入試から推薦入試など多様な入試制度を苦ともしません。まるでバーゲンセールで自分に似合う衣料品を探すかのよう。卒業式の日に、自分の進路が決まってないことを不安に思うため何が何でも現役で決める!なので、実は高校1年生の段階から人生について色々な生き方や可能性を偉人の話や人の経験を通して学ぶ機会を与えないといけないと感じています。3年生になってから突然「安易に自分の進学先を決めてはいけない」と言ってもバーゲンセールが始まってしまってからでは遅いだろうなと思っています。
長い引用になってしまいましたが、結構参考になりました。こうした現場の声に耳を傾けると良い広報ができるようになるのだろなあという感じです。
高校の先生だけでなく、大学の先生も同様に忙しいんですけどね。
投稿情報: | 2008年11 月19日 (水) 05:35