昨日のエントリーで今年の大学入試についての私なりの感想を書いた。今朝、職場にいくまでの日経新聞を読んでいたら一面のコラム「春秋」に大学入試と学力低下の関係について出ているではないか。
さてさて日経新聞の視点はいかに。共通一次試験がはじめて行われたのが27年前の今日だったという切り出しから始まり、その共通一次を受け継いだセンター 試験に今年から英語のリスニングが導入されたこと、浪人の受験生が減っているとマスコミらしい事実を列挙。ついで一斉試験を経ないAO入試などの入学者が 増えていると、昨日書いたことと同じことも書いてある。さらに大学の勝ち組と負け組みの二極化の現象の中で、「広き門となった大学が若者の夢を育てる器か ら遠ざかっている現実がそこにはみえる。」と書く。ということは、広き門となる前の大学は若者の夢を育てる器であったというわけだ。そして競争の残ってい る所謂「勝ち組」大学だけが若者の夢を育てる器となりうるというわけだ。ほんと?
さらに今年の受験生は「ゆとり教育を掲げた新しい学習指導要領 のもとで学んだはじめての若者が受験することから学力低下の動向が注目される」と書く。そんな遠まわしな書き方をしなくてもいい、たいのは「ゆとり教育が 学力低下を招いた」ということだとわかる。そして「望ましい質を伴わない大学の増設を続けてきた政策のひずみが、若者の意欲と希望を妨げる要因になってい ないか。受験生たちの不安な表情からそんな思いが広がる」と締めくくっている。これを読むとよく言われている事実を列挙しただけで、それをつなげて関連を 深く考察しているように思えない。だから原因と結果を取り違えたりする。若者が意欲や希望を失ったのは、大学がむやみに増設されたからなのか?受験生の不 安な表情って、そりゃ昔から、いや昔はもっと不安な暗い顔をしていただろう。本当に今の受験生たちの顔を日経の記者は見たとは思えない。半分の受験生は学 力の競争のない入試で、早々と入学を決めているといってるじゃない。そもそも「望ましい質を伴わない」とさらりと書いてくれているが、進学率が50%を超 えた今の時代の大学の望ましい質とは何かも考えずに、言葉だけで書かれても、記者の洞察というものが伝わってこない。この記者は、大学進学は競争を昔のよ うに復活すれば、若者の意欲と希望が育つとでもいうのだろうね。日経には横山晋一郎という教育担当の論説委員がいるが彼のコラムかな?
教育は現 実を見て、さらに時代の先を見るべきで、時代錯誤してかつての受験戦争が良かったなどというべきではない。教育が社会の変化に遅れをとっていることこそが 問題であり、教育政策とそれを担う教師が新しくならないことが原因である。偏差値というひとつのものさしでしか測ろうとしなかった狭い学力の呪縛から解き 放たれた今、本当の力を教育の中で身につけさせることの模索と冒険を大学はしなければならな。すなわち「大学の望ましい質とは何か」が時代の変化の中で探 りださなければならないということである。
さてさて日経新聞の視点はいかに。共通一次試験がはじめて行われたのが27年前の今日だったという切り出しから始まり、その共通一次を受け継いだセンター 試験に今年から英語のリスニングが導入されたこと、浪人の受験生が減っているとマスコミらしい事実を列挙。ついで一斉試験を経ないAO入試などの入学者が 増えていると、昨日書いたことと同じことも書いてある。さらに大学の勝ち組と負け組みの二極化の現象の中で、「広き門となった大学が若者の夢を育てる器か ら遠ざかっている現実がそこにはみえる。」と書く。ということは、広き門となる前の大学は若者の夢を育てる器であったというわけだ。そして競争の残ってい る所謂「勝ち組」大学だけが若者の夢を育てる器となりうるというわけだ。ほんと?
さらに今年の受験生は「ゆとり教育を掲げた新しい学習指導要領 のもとで学んだはじめての若者が受験することから学力低下の動向が注目される」と書く。そんな遠まわしな書き方をしなくてもいい、たいのは「ゆとり教育が 学力低下を招いた」ということだとわかる。そして「望ましい質を伴わない大学の増設を続けてきた政策のひずみが、若者の意欲と希望を妨げる要因になってい ないか。受験生たちの不安な表情からそんな思いが広がる」と締めくくっている。これを読むとよく言われている事実を列挙しただけで、それをつなげて関連を 深く考察しているように思えない。だから原因と結果を取り違えたりする。若者が意欲や希望を失ったのは、大学がむやみに増設されたからなのか?受験生の不 安な表情って、そりゃ昔から、いや昔はもっと不安な暗い顔をしていただろう。本当に今の受験生たちの顔を日経の記者は見たとは思えない。半分の受験生は学 力の競争のない入試で、早々と入学を決めているといってるじゃない。そもそも「望ましい質を伴わない」とさらりと書いてくれているが、進学率が50%を超 えた今の時代の大学の望ましい質とは何かも考えずに、言葉だけで書かれても、記者の洞察というものが伝わってこない。この記者は、大学進学は競争を昔のよ うに復活すれば、若者の意欲と希望が育つとでもいうのだろうね。日経には横山晋一郎という教育担当の論説委員がいるが彼のコラムかな?
教育は現 実を見て、さらに時代の先を見るべきで、時代錯誤してかつての受験戦争が良かったなどというべきではない。教育が社会の変化に遅れをとっていることこそが 問題であり、教育政策とそれを担う教師が新しくならないことが原因である。偏差値というひとつのものさしでしか測ろうとしなかった狭い学力の呪縛から解き 放たれた今、本当の力を教育の中で身につけさせることの模索と冒険を大学はしなければならな。すなわち「大学の望ましい質とは何か」が時代の変化の中で探 りださなければならないということである。
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