いよいよ入試日程も最後の段階。本学も小さな入試が土曜日にあるだけ。
今年もなんとか定員割れはせずに済みそうだが、結構最後まで苦労した。
私の中での今年のキーワードは「偏差値」である。
全入時代に入って、競争が残っている大学は3割、しっかり受検勉強してる生徒も3割といわれている。そうなると、残りの7割の大学では「偏差値、大学を見るときには入学難易度」というものが、あまり意味を持たなくなっているはずだ(った)。
「どこの大学に入るかより、その大学で何を学べるか」
これが河合塾が2000年に公表して衝撃を与えたFランク(その後にボーダーフリーBFと改名)の真意だった。すなわち、もはや偏差値では大学を選べなくなる時代がくるのでいろいろな視点で大学を見ていきましょう。ところが週刊朝日が「Fランク」だけをクローズアップしたものだから、大騒動になった。朝日新聞は1997年から『大学ランキング』を発行しているわけで、その時の趣旨を後になって聞いてみると、河合塾の考えていたこととそれほど違いがなかったように思えるのだが、週刊朝日のFランクの扱いはなぜああなったのだろうと今になって気になっている。
河合塾 - Wikipedia
そして来るぞ来るぞのムードの中で迎えた全入時代(志願者=大学受け入れ総数)。競争がないのだから、偏差値は意味をもたなくなるはずなのだが、実は、逆に大きく意味を持ったのが今年の入試だと私は思っている。
だからキーワードは「偏差値」。
自分の実力に関係なく入れてしまう大学が増えた。さてどこの大学にしようかと考えたとき、なんと!ブランドのレッテル(=ラベル)としての偏差値を基準に大学選びを始めた。受験生にもその親にも、少しでも見栄えのいい大学へという見栄が強く働いている。まるでバブル期のブランド志向のようなものだといえば、いいすぎかもしれないが、偏差値でパスされてしまう大学の広報担当としての気分はそんなところ。代ゼミや河合塾の偏差値ランキングが、まさに選ぶ時の目安として使われているのだ。合格可能性ではなくて。
愚痴で書いているのではないことは言っておかなければならない。それでも、中身で選んでくれる受験生がいるから、入学者の確保はできたわけだから。ただ今年の傾向として「
結局、大学が選ばれる時代の指標に『偏差値』が幅を利かせているよ」ということがいいたいのだ。
子どもが中学受験だったので、私立中学の方もいろいろと見たが、こちらも言いたいことが満載の状況。おいおい書こう。K率、T率、M率って知ってますか?
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