asahi.com(朝日新聞社):来春卒大学生、内定率62.5% 下落率が過去最大 - 社会
来春卒業予定の大学生の就職内定率(10月1日現在)は62.5%で、前年同期より7.4ポイント下回ることが18日、文部科学、厚生労働両省のまとめで分かった。下げ幅は、調査を始めた96年以降最大で、内定率も03年の60.2%、04年の61.3%に次いで3番目の低さとなっている。 |
よく読むと下落率が過去最大ということ。
内定率自体は03年の60.2%の方が悪いということがわかります。
でもこの記事の読み方はいろいろできます。
まずここでいう内定率ですが「調査は全国の国公私立大62校を抽出し、就職希望者に占める内定者の割合を調べた。」ということです。全国700大学以上ありますので1割を無作為に選んだということでしょうか。
就職希望者が曲者で、卒業予定者に対する割合ではないのです。
最近国立大学を中心に、あるいは理系を中心に大学院への進学が多くなっていますので、卒業予定者でとると確かに数字が偏ります。 それでも、それを差し引いた数字ではなく、「希望者」です。
はじめからニート、フリーター予備軍を外した数です。この予備軍の数は年々増えています。特に今年は、はじめから厳しい就職戦線から離脱している学生が目立ちますので、「希望者」総数自体が減っているはずです。
なので、実態はもっと悪いと思われます。
場合によっては就職氷河期よりも悪い状況だと思います。
さて、ここに来て学生の就職活動で大きな影響を持ってきたネット就活に変化がみられるようになっています。
これが、就職氷河期との大きな違いといえばいえそうですが、まだ、あまりメディアでは注目されていません。
今はリクナビ(リクルートが運営する就活サイト)などでネットによる採用をかけると大量の学生が押し寄せます。
書類選考(ネット選考)するにしても、その労力やそもそもネット採用するための費用を考えると、そこに人手もお金もかけられないというのが企業の本音になりつつあります。
だから表向き「採用なし」という企業が、地道に自社のリクルーターを使って大学ごとに採用をするという方法に切り替えているという、インターネット時代からは逆行する動きが起こりつつあるということです。
大学の就職部に求人票を持参するという旧方式、一見、時代遅れに見えることが実は確実な採用につながることに気がつき始めたのです。
だからリクルートなどネット就活サイトを運営する会社が危機感を抱き始めているという噂を耳にしました。
面白いですね。
このことを学生さんが気がつくかなのですがね。いつの時代も有能な人材を企業は探しています。
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