ついに半数近くの大学が定員割れだそうだ。でも大学名の公表があるわけでもなく、私学振興共済事業団から発表された数字に基づいて記事にしたものなので、実のところよくわからない。
と私はずーっと言っているが、「半数近くの大学が定員割れ」という表現が、センセーショナルなどでそれがイメージを作り上げている。「サバイバル」とか「危機」とかいう言葉が躍るが、冷静に見ていくと違う姿が見えてくる。
手元に「平成20(2008)年度私立大学・短期大学等入学志願動向」という冊子がある。これが報道のもとになったものと同じだと思われる。
26Pに入学志願動向の特徴とあり。次のようにまとめられている。
1.入学定員、志願者数は増加、入学者数は減少。入学定員充足率は下降。
2.入学定員充足率100%未満の割合は47.1%。50%未満の割合は5.1%。
3.大規模、大都市圏の大学が志願倍率、入学定員充足率とも高い。
4.福祉は志願倍率、入学定員充足率の下降が目立つ。
とあり、学校数は565校で前年よりも6校多い。
さて、入学定員充足率について規模別にもっとこまかな表があるのでそちらをみてみよう。19年と20年の比較の表になっているが、20年だけをみてみる。
入学定員 | 学校数 | 入学定員 | 入学者 | 定員充足率 |
100人未満 | 22校 | 1546人 | 1385人 | 89.59% |
100-200人 | 100校 | 14287人 | 11700人 | 81.89% |
200-300人 | 72校 | 17242人 | 14973人 | 86.84% |
300-400人 | 71校 | 24134人 | 22026人 | 91.27% |
400-500人 | 51校 | 22629人 | 21973人 | 97.10% |
500-600人 | 38校 | 20297人 | 19127人 | 92.24% |
600-800人 | 55校 | 36676人 | 34554人 | 94.21% |
800-1000 | 34校 | 30012人 | 33107人 | 110.31% |
1000-1500 | 57校 | 69681人 | 76272人 | 109.46% |
1500-3000 | 42校 | 84607人 | 97709人 | 115.49% |
3000人以上 | 23校 | 127469人 | 145092 | 113.83% |
合計 565校 448580人 477918人 106.54%
さて、この表をどう読むか。エクセルに落して円グラフにしてみる。
<続く>
コメント